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コミッションワークの魅力と、コミッションワークを設置するまでに必要なことをまとめました。

コミッションワークとは?

コミッションワークとは、直訳すれば、「委託制作」のこと。

駅前や、ビルの中に、アートワークが置いてあるのを目にすることがあるかと思います。そのようなアートワークは、アーティストがもともと制作して持っていた作品を設置したのではなく、その場所や環境、さらに、ビルオーナーや、地方自治体などのクライアントの要望に合わせて、新たに制作したケースがほとんどです。

このように、様々な条件をもとにして、その場所にあった形で委託制作されたアートワークを、コミッションワークと呼びます。

屋外におけるコミッションワークは、「パブリックアート」という概念ともしばしば関連します。
屋外空間におけるコミッションワーク=パブリックアートと言い換えられます。

パブリックアートの方が概念としては広いといえます。

 

コミッションワークの種類

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銀座エルメスの象徴としての新宮晋作品「宇宙に捧ぐ」

 

屋外に設置されるコミッションワーク

屋外に設置されるアート作品のコミッションワークについては、パブリックアート(公共のアートワーク)とも言われます。これはすなわち、屋外空間に設置されるアートワークのことを指します。例えば、駅前の広場に設置されるアートワークや、公園に設置されている彫刻群、いわゆる、彫刻公園などです。

代表的なものは、例えば、西新宿の新宿アイランド前のロバート・インディアナが手がけた「LOVE」、六本木ヒルズのルイーズ・ブルジョアによる蜘蛛「ママン」などがあります。

私が好きな作品としては、銀座のエルメスビルの象徴とも言える新宮晋による作品「宇宙に捧ぐ」(2001)です

 

また、その他には、彫刻公園に分類される、札幌芸術の森野外彫刻公園、霧島アートの森などがあります。

 

屋内に設置されるコミッションワーク

上記以外には、ビルなどの建物内において、その環境等に合わせてアートワークが設置されることがあります。しばしば多くの人の目に触れることになり、その建物の象徴になったり、待ち合わせ場所になったりすることがあります。

例えば、弊社が手がけたアートワークとして、スカイツリー監修者であり、日本の彫刻界の第一人者である澄川喜一氏による作品などがそれにあたります。

こちらはある大手企業のビル内に設置されています。

澄川喜一澄川喜一 「昇竜(左)」「そりのあるかたち(右)」

 

その他、仙台市彫刻のあるまちづくり:エミリオ・グレコや国際展示場のオルデンバーグのノコギリなどがあります。

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エミリオ・グレコ<夏の思い出>

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クレス・オルデンバーグ<Saw, Sawing>

これ以外にも本当にたくさんのコミッションワークを街中で見ることができます。

このように街中でのアートワークは、パブリックアートとも呼ばれます。

私たちは、1970年代よりパブリックアートに関連する事業を行ってきております。

以下の記事でパブリックアートについても詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。

パブリックアートとは?「彫刻のあるまちづくり」・屋外彫刻/パブリックアートのコンサルティング

 

 

 

コミッションワークの設置方法とは?

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では、実際にコミッションワークはどのような手順で進められていくのでしょうか?

大まかには、以下の通りの手順で進められます。

 

1.予算の決定、設置場所の決定

2.作家の選定

3.作家との交渉

4.制作作品の決定

5.設置方法の検討・決定

6.設置

7.メンテナンス

 

上記のように進めますが、当然、お客様の要望によっては順番が前後することもあります。

それでは、お客様からはどのようなご要望・ご依頼があるのでしょうか。

“エントランス空間にゆとりがある。この空間にアートワークを設置することにより、さらに建物全体の価値を高めたい”

“今度、あらたに大型のビルが建設される予定。上質で優雅な空間にしたいため、アートワークを設置したい。コンセプト、作家選定、作品制作〜設置まで、すべて相談にのってほしい”

”新たな商業ビルを建設するのだが、目玉となるアートを置きたい”

”イベント会場のリニューアルおよびその一帯を再開発するので、街の価値を向上させるようなアート・コンセプトを作成し、それに基づいて作品を設置してほしい”

“家の庭にアートを設置したい”

“病院の中に、絵画や彫刻を配置し、総合的にアート設置に関してプロデュースしてほしい”

“美術館を新たに建設する。美術館の玄関に、顔となるような作品を設置したい”

 

アートワークの設置に関して、以上のような依頼から、コミッションワークが実現していきます。

このプロセスは、とても専門的なプロセスであり、

プロジェクト・マネージメント能力、行政やアーティストとの折衝・交渉、契約など、複合的なスキル・能力や経験が求められます。

作品を制作するアーティストは国内外を合わせれば、それこそ無数に存在します。

それらを選定し、設置するまでというのは、簡単そうに見えますが、実は膨大な情報量やそれらをマネージメントする経験や能力が必要だったりします。

また、このようなプロジェクトは、1年で終わることはなく、少なくとも2年以上、さらに、設置して以降は、メンテナンス等の継続的な関わりが必要となります。したがって、なかなか自前では対応できないのが実状です。

 

これまでの弊社のプロジェクト

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西野康造「スノーリング」

 

以上、コミッションワークについて、事例を交えながらご紹介しました。

弊社が手がけた事例についてもご覧いただけたかと思いますが、そのほかにも、1970 年代の彫刻黎明期の時代から、アーティストや自治体と協働し、アートワークの設置に関して携わってまいりました。

国内外のアーティストネットワークを通じて、様々なアーティストとの出会いをご提案できます。

もし

「コミッションワーク、是非うちでもやってみたいな」

という方がいらしたらお気軽にご相談ください。

 

http://sdart.jp/contact

 

また、最後に、私たちが長年親交を持ち、数々のコミッションワークを手がけてきた世界的な彫刻家「ダニ・カラヴァン」による大規模なコミッションワークについてもまとめています。

札幌芸術の森野外美術館や、奈良県の室生にある山上公園など、ダニ・カラヴァンの素晴らしい環境彫刻を紹介しております。

是非ご覧ください。

イスラエルの彫刻家 ダニ・カラヴァンのコミッションワーク

彫刻家 ダニ・カラヴァン(Dani Karavan)のコミッションワーク

彫刻家 佐藤忠良/日本を代表する彫刻家となった7つの理由(作品・略歴)