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1902年にプラハで行われたロダン展で初めて展示されたこの作品グループは、バルコニーを乗り越えるためにシスティーナ礼拝堂のイグニディに似せたポーズをとった、ロミオを抱きしめる気だるい様子のジュリエットを表している。
この作品グループは、ロダンの1900年以降の作品の中で、特別な位置を占めた。文学作品から主題をとることは、この時期のロダンにしては極めて珍しいことだったからだ。更に言えば、バルコニーの手すりのような装飾を細かく表現することによって作品が描写的になろうとも、彼は全くためらわなかった。
1900年にロダンが「接吻」の二つのレプリカ(これはウォーレンとヤコブセンのためにすぐに制作された)の注文を受けたことを心に留めておいて、パオロとフランチェスカ(文学作品に登場するもう一組の有名なカップル)との隠された関係性を、果たして我々はこの「ロミオとジュリエット」の中に見つけるべきなのか?
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