オンラインサロンメンバー
対談企画 第4弾
サロンメンバー:
鈴木泰平さん / 生命科学コンサルタント / 神奈川県在住
サロン入会時期:
2020年11月
鈴木:
鈴木泰平です。よろしくお願いします。
堀越:
泰平くん、よろしくお願いします。
今どこに住んでるんだっけ?
鈴木:
横浜の瀬谷区に住んでいます。横浜駅から20分くらいの三ツ境ってところです。
堀越:
夏頃に入籍されるとのことで、今のところに引っ越されて、おめでとうございます。
確か、出版も夏ぐらいだよね?
鈴木:
そうですね。8月26日に出版予定です。
(*「科学的に正しいチームメソッド30 メンバーが実力以上の力を発揮できるチームの作り方」)
堀越:
大学は東京理科大を卒業されて、その後、就職されたと思うのですが、どんなお仕事ですか?
鈴木:
人材開発や組織開発などのコンサルタントの仕事をしています。
堀越:
組織開発って、例えばどんなことやってるのか教えてください。
鈴木:
例えば、「チームビルディング」や「企業のミッション・ビジョン・バリューの浸透」、「人材配置の提案」「コミュニケーション」「企業戦略」などにも及ぶことがあります。
どのように人材配置するか?どのように企業風土を作っていくか?とか、そういったことをトータルでデザインしていくような仕事です。
堀越:
マッキンゼーの7Sモデルってあるよね?そういう観点からやってる感じかな?
鈴木:
はい、そうですね。
ハードの3S(戦略、組織構造、システム)と、ソフトの4S(スタイル、スタッフ、スキル、共通の価値観)の観点から改善を行っていくのですが、この7Sの「全体の調和を整えるためにデザインしていく」というイメージで仕事をしています。
堀越:
つまり、組織の健康診断をして、悪い部分があったら、そこを治療していくような仕事だよね。
鈴木:
例えば、僕は、(学生の頃から)アメフトやっていて、体重が95kgあるんですけど、それはアメフトの中では適正体重ですよね。
でも、これは、平均体重よりは多いと思います。
だから、それを「平均より多い」と断じて「普通の人の適正体重まで落としましょう」っていうのは、違いますよね?
その企業の「らしさ」に合わせながら、調和し全体を整えていくようなイメージです。
堀越:
おー!ナイス・アナロジー!(笑)
鈴木:
(笑)
堀越:
よくわかりました。しかしまだ勤めて浅いのにすごいね。
今、何年目だっけ?楽しい?
鈴木:
4年目です。楽しいです。
もともと大学は理系なので、製薬会社も受けたりしていたんですけど、今の組織開発の会社への入社を選択しました。
当時は「え?なんで?」って、バカにされたりしました。
堀越:
理系の人の普通のコースとは違うからね。
鈴木:
そうですね。みんな大企業志望で、製薬会社や銀行系などが多かったです。
周りはみんな理系脳だったので、「組織とかってうさん臭い」「サイエンスしにくい」ということを言われたりもしました。
堀越:
一つの組織は生命体だと考えれば、その不具合を発見して改善していくのは、とても科学的なアプローチに見えるけどね。
鈴木:
そうですね。
生命体としての捉え方を組織に生かすことはできますね。
堀越:
もともと、私に泰平くんを紹介してくれたのは、私の友人からだったんだけど、「すごい面白いセミナーがある」と紹介してくれて。
資料を見せてもらった瞬間から、もう、頭の後ろをガーンって叩かれたような衝撃で。「なんだこれ!」って(笑)
そして、すぐそこで「会いたい!」ってオファーしたんだよね。
鈴木:
もう2、3年前の話ですね。
堀越:
懐かしいよね。
ちょっと本論に入っていく前に、少し日常的なことも聞きたいんだけど、趣味は?
鈴木:
星空撮影、アメフト、そしてサウナです。
堀越:
ギャップがすごい!星とアメフト!(笑)
鈴木:
もともとビックバンの前は「無」だったっていうことを聞いたのが小学生ぐらいで、そこから「無」ってなんだろうっていう疑問がずっとあって。
その頃から、星空を見ることに興味を持ち始めました。
堀越:
恐ろしいね(笑)
実は、全くつながりがなさそうなアートの世界でも「無」をテーマに制作しているアーティストもいたりします。
アート、哲学と、こういった科学の領域は、非常に近しいと感じます。
鈴木:
そうですね。見方が違うだけで、見ようとしている本質は一緒ですよね。
堀越:
よく言われるのが、アーティストとサイエンティストが話をすると意気投合することが多かったり、ノーベル賞をとるような人は、アートに造詣が深いといった事実もあるよね。
鈴木:
はい、間違いなくリンクがあると思います。
サイエンティストでも、アートの素養や、芸術的な感性を持っている人が多いなと感じることが多いです。
堀越:
アインシュタインや、ダ・ヴィンチが代表的ですね。
泰平くんにも似たものを感じていて、もともとは、科学にのめり込んでいたけれど、就職は文系が主となる会社に就職して、人材に関わっている。
これって、文と理の中間をいくような人だなって。そんなイメージがあります。
だから、意気投合できたのかなと思っています。
そこから、サロンにも入ってくれたと思うんだけど、俺が「本書いたほうがいいよ」って言って出版社を紹介したのは、いつだっけ?
鈴木:
2020年の4月です。よく覚えています。
啓さんの担当編集とお会いしたのが、その頃です。
堀越:
そっか。そうだ。
で、泰平くんが本を書き始めた頃に、編集者やサロンメンバーと会うからおいでよ、ってなって。
そこがきっかけでサロンに入ってくれたんだった。
鈴木:
そうです。確か、2020年の10月頃ですね。
サロンについて〜みんな優しくて純粋〜
堀越:
入ってくれた決め手はなんだったの?
鈴木:
すごいフランクな人が多くて、新参者に優しい人が多かったんですよね。
僕は「アートゼロ人間」の「サイエンスのエイリアン」だと思うんですけど、そういう人間に対して、色々と声をかけてもらって(笑)
「セロトニンの人でしょ?」って言われたり(笑)
堀越:
(笑)それがきっかけとなって、サロンの中でも「生命科学とアート」っていうセミナーやってくれて。
他の参加者は少しポカーンとしてる部分もあったけど(笑)、一方で、Shinoさんは「物足りない」って言ってたり(笑)、アミーゴとかはすごい質問攻めだったよね(笑)
鈴木:
そうでした。そのあとのオンライン飲み会でも、ずっと質疑応答されて、結局5時間くらい(笑)
堀越:
だね。面白かったね。
泰平くんは、サロンの飲み会は全て参加してくれていて(笑)
飲み会中心だけど、今までどんなセミナー出てくれたっけ?
鈴木:
バロック美術様式の回や、6000年のアートヒストリーとかですね。
アートの歴史や背景を知ると、なぜこのアートに価値があるのか、というのがよくわかるようになりましたし、前例を否定していくことで進化していくという流れが勉強になっています。
堀越:
科学の世界も、前例を否定したり破壊しながら進んでいくの?
鈴木:
そうですね。
前例を否定しながら、それを包含してさらに新しいものが生まれ、そしてそれがまた否定され・・・という流れで進んでいっていると思います。
堀越:
確かに、欧米は前例を否定して、覆しながら革新していくようなイメージ。
一方で、日本は前例を継承しながら発展させていくイメージですね。
アートもサイエンスも、一緒なんだよね。
受講していて、サロンはどんな人が多いですか?
鈴木:
みんな優しくて純粋だなと思います。
僕みたいな新参者をすぐに受け入れてくれて居心地の良さを感じています。
あとは、アートを無邪気に楽しんでいるなーと感じています。それが素敵。
サイエンス系の人は「ファクトは?」となりがちなんですよね。
合ってるか、間違ってるか、みたいな基準で判断する。
でも、アートを楽しむっていうのは「感性人それぞれ」だから、それを認め合っている感じがします。
堀越:
そうだね。それはあるね。
サロンメンバーとは、誰と仲良いんだっけ?
鈴木:
亜美子さんとか、ケンジさんです。
ケンジさんは、いじっても大丈夫なところが好きです(笑)
亜美子さんは、感性が開いている感じですかね。自分の知らない分野に対して率直なところも。
堀越:
3人で飲んだ時も、俺とアミーゴ(亜美子さん)がワーワー喋って、泰平くんが面倒見てくれるっていう感じ(笑)
一番年下なんだけど、とてもしっかりしているよね。お兄ちゃん役のような感じです。
そんなサロンですが、もう8ヶ月くらい入会してくれていますが、泰平くんにとって、サロンはどんな場所になりつつありますか?
鈴木:
2つくらいあって・・・
堀越:
論理的だね(笑)
二人:
(笑)
鈴木:
1個は、「試練の場」みたいな。
アートの前提知識がなさすぎて、丸腰でボコボコにされるっていう。
僕は、何事も極めようとするので、人材開発とか、科学に関する話とかでは自信があるんだけど、アートに関しては「へー!」っていう。
堀越:
へー!そうなんだ、意外!
鈴木:
二つ目は、サードプレイスみたいな。
温かい場所です。
堀越:
そうだよね、みんな人懐っこいよね。平等だし。
泰平くん見てると、場を楽しんでくれてるな、って感じています。
これからサロンメンバーが増えていく中で、何かこのサロンでやりたいことある?
鈴木:
自分のサイエンスのバックグラウンドを生かして、シナジーを発揮できるようなことをやっていきたいです。
生命科学的な立場からどう思いますか?とか意見を求められることがあると思うんですけど、そこで、また違った見方が提供できるようなやりとりをしていけたらと思います。
堀越:
なるほど。それを聞いて、3月にアミーゴにやってもらった「ジャポニスム」のセミナーの時のやりとりを思い出したよ。
アミーゴが、日本の「八百万の神」の話をしたときに、「お天道様」(太陽)っていう表現が出てきたの、覚えてる?
それに対して、「これを生命科学的にいうとどんなことが言えるの?」って振られてて、泰平くんが言ってたことを思い出したよ。
どんなこと言ってたか、説明してくれる?
鈴木:
日本人は遺伝的に、欧米に比べて、セロトニンの効果が出にくい民族なんです。
このセロトニンは、日光を浴びることで分泌されるんですけど、日本人は、これを補うためにも「お天道様を長く浴びること」を本能的に分かっていたんじゃないかと思います。
だから、お天道様をポジティブに捉えて、結果、そういった神話のようになってきたんじゃないかと思っています。
(*セロトニンは、幸せホルモンとも言われ、安心や幸福をもたらす物質)
堀越:
ねー、とても面白い解釈だったし、こういうことが「これこそが多様な視点だな」と思い感動しました。
サロンメンバーも、生命科学のセミナーを受けたときは、「難しい!」とか言っていたんだけど、そう言いながらも、「難しいからやめよう」ではなくて「難しいけど、わかりたい」という姿勢が伝わってきました。
鈴木:
そうですね、そこがいいところですね。
生命科学という武器を生かしたアートとのシナジー
堀越:
さて、そろそろインタビューも佳境なんだけど、ちょっとみんなにシェアしたいのが、泰平くんの初出版のことです。
改めて、どんなテーマで本を書いたんだっけ?
鈴木:
簡単にいうと、人材育成、組織開発について、生命科学からアプローチしました。
そして、これまでよりもさらに効果的な方向性とは何かを示し、人材育成や組織開発に、新たな視点を提供することを目指した本になっています。
堀越:
今、高橋祥子さんの「生命科学思考」とか、生命科学は話題になってきてるもんね。
この波にのっているテーマだと思います。
こういった生命科学というテーマは、なんで流行してきてるんだろう?
鈴木:
個人的な意見ですが、「経営学や心理学の文脈」で語られていた課題解決の方法では、越えられない問題が出てきているからだと思います。
だから、心理学の一段深い部分にあたる「生命科学」が注目されて、新たな視点で問題解決できるものとして認識され始めているからだと思っています。
堀越:
確かに。
とてもふわふわしている議論が多いから、そこにもう少し科学を入れて、問題を本質的に解決していくアプローチが注目されていくっていう流れになってきたわけですね。
鈴木:
自分がこの人材開発の業界に入って感じたのも「探究が足らないな」という感覚でした。
そこに気づけたのが、門外漢だからこそでした。
「それって、生命科学的に説明できるよな」と発見していった結果、それをまとめたのがこの夏に出版する本です。
堀越:
それは楽しみですね。是非読みたいと思っています。
さて、最後の質問です。
みんなに聞いてるんだけど、私、堀越ってどんな印象ですか?
鈴木:
うーーーん。そうですね。。。。
「バランサー」ですかね。
堀越:
へぇー!はじめて言われた(笑)
鈴木:
アート、サイエンス、ビジネスという領域に対して、フラットな見方ができる方かなと思います。
「サイエンスの人って、アートと親和性がなさそうだよね」っていう思い込みがあったら、僕はサロンに誘われないと思うんですよね。
でも、啓さんは、「この人と何かやったら、面白いことができるかも」みたいな感じで、混ぜていくような感じです。
堀越:
うわ!って感動すると、好奇心でどんどん突っ込んでいくからね(笑)
泰平くんもそういう意味では似てるよね?
鈴木:
そうなってきたのは、最近です。
アカデミックな感覚なままでいたら、全てを科学で説明したくなっちゃうんですけど、最近は少しずつ変わってきていますね。
堀越:
これから、30代になると、リベラルアーツみたいなものが、さらに大切になってくると思います。
さて、今日はインタビューどうでしたか?もう1時間経ってしまいました。
鈴木:
すごく楽しかったです。夢中で話してしまいました。
堀越:
よかった!今日はありがとうございました。
2021年6月15日
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