彫刻の用語集

作品ページに出てくる言葉のうち、ご検討の際に意味が分かりにくいものをまとめました。

エディション同じ原型から鋳造される作品の限定部数のこと。「3/8」は総数8点のうちの3番目を指します。部数が定められていることが、作品の希少性と価格の根拠になります。
アーティストプルーフ(AP/E.A.)エディションの番号外に、作家用として制作される少数の作品。通常、総部数とは別に数点が設けられます。
鋳造(ちゅうぞう)溶かした金属を型に流し込んで形をつくる技法。ブロンズ彫刻の多くは、蝋の原型を用いるロストワックス法で制作されます。
鋳造所(ファウンドリー)鋳造を行う工房。どの鋳造所で鋳られたかは、作品の質と真正性を判断する重要な手がかりになります。作品には鋳造所の刻印が入ることが一般的です。
生前鋳造/死後鋳造作家の存命中に鋳造されたものを生前鋳造、没後に権利者の管理のもとで鋳造されたものを死後鋳造と呼びます。どちらであるかは価格と評価に影響するため、当社では必ず明示します。
レプリカ(Reproduction)定められたエディション数を超えて鋳造されたもの。オリジナルとは区別されます。フランスでは、ひとつの原型から12点までをオリジナルとして扱う法規制があり、それを超えるとレプリカとして扱われ、税率も異なります。
カタログレゾネある作家の全作品を網羅した目録。作品がレゾネに掲載されているかどうか、掲載番号は何番かが、真正性を判断する重要な材料になります。
パティナブロンズ表面の色。薬品や熱によって人工的に付けるほか、屋外では経年で自然に変化します。作品の印象を大きく左右する要素です。
カービング大理石や木を彫って形を現す技法。素材を減らしていくため、失敗のやり直しがききません。
モデリング粘土や石膏を盛り足して形をつくる技法。ブロンズ彫刻の原型づくりは、多くがこの方法によります。
キャスティング型に溶けた金属を流し込む技法(鋳造)。ひとつの型から複数を制作できるため、エディションと真正性の考え方が必要になります。
アセンブリング鉄、木、プラスチックなどを溶接・接合して組み立てる技法。20世紀の工業の発達とともに広がりました。
マケット本制作の前につくる縮尺模型。コミッションワークでは、この模型で形と大きさを確認してから本制作に進みます。
コミッションワーク設置場所や目的に合わせて、新たに制作を依頼する方法。既製の作品を購入する場合と異なり、作家の選定から制作までに相応の期間を要します。
パブリックアート公園、広場、駅、公共施設など、誰もが目にする場所に置かれる作品。安全性と維持管理が、私有空間より強く求められます。
オーダーメイド方式既製の作品を購入して置くのではなく、その土地の歴史と場所に合わせて新たに制作する進め方。1970年代に日本のパブリックアートに導入され、「彫刻のあるまちづくり」を支えた考え方です。
環境彫刻単体の像ではなく、地形、水、光、植生を含めた空間全体を作品として構想するもの。ダニ・カラヴァンの《室生山上公園芸術の森》はその代表例です。
彫刻公害1980年代後半以降、各地に彫刻が過剰に設置され、その後の維持管理がなされないまま劣化・放置された状況を指す言葉。設置後の保全を最初から計画に含める必要性を示しています。
総合設計制度建築基準法第59条の2にもとづき、敷地内に一定規模以上の公開空地を設け、市街地環境の整備改善に資すると認められた建築物について、容積率・高さ制限が緩和される制度。詳しくはこちら
公開空地塀などで囲わず、誰もが自由に出入りできるよう建物の敷地内に設けられた空間。広さだけでなく、実際にどう使われるかが評価されます。
公共貢献建築計画が周辺の市街地や地域社会にもたらす便益。広場、歩行者空間、防災機能のほか、ギャラリーやホールといった文化的機能も含まれます。
パーセントフォーアート公共建築の建設費の一定割合(1%程度)をアートの設置に充てる仕組み。欧米で広く定着しており、日本でも群馬県が2023年に条例を制定するなどの動きがあります。
現況調査設置されている作品の状態を、写真・計測・目視によって記録し、評価する業務。修復の要否と優先順位を決めるための基礎資料になります。詳しくはこちら
安全配慮義務施設の管理者が、利用者の安全を確保するために負う義務。屋外彫刻の転倒・落下は、美観の問題ではなく、この義務の問題として扱われます。
プロヴナンス(来歴)作品が制作されてから現在に至るまでの所有・所在の記録。真正性を裏づける材料になります。
真正性証明書その作品が本物であることを示す書類。発行主体(作家、財団、美術館、鑑定機関など)によって重みが異なるため、誰が発行したものかが重要です。
台座作品を支える土台。作品と一体として制作される場合と、別途用意する場合があります。高さ・素材・重量が設置条件に影響します。
床荷重(ゆかかじゅう)床が支えられる重さ。彫刻は接地面が小さいわりに重いため、設置前の確認が必要です。
古物商許可中古品の売買を業として行う際に必要な、公安委員会の許可。中古の美術品を扱う事業者には必須です。

まず、置きたい場所のことから。

作品が決まっていなくても構いません。「エントランスに何か置きたい」という段階からご相談いただけます。すでにお持ちの作品の点検・修復のご相談も、同じ窓口で承ります。