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こんにちわ!SDアートの堀越啓です。

私は月一回、月末にメルマガをお届けします。

本日は、 

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1. 11月の近況

2. アート・ニュース

3. 今月のパブリックアート
4. 余談
編集後記
追伸
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についてご紹介します。

最後までご覧いただけますと幸いです。

 

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1.11月の近況
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今月もよく移動しました。
滋賀、京都、宮城、札幌と巡り、ようやく落ち着きました。
・サロンツアー
今回は滋賀県の竹生島でみんなでエネルギーチャージ。
そして、関ヶ原の麓でBBQをして、藤ケ崎龍神を参拝し、京都駅で解散するという道のり。
(結局、美術鑑賞しないツアーだったのは秘密)
前日まではものすごい豪雨でしたが、二日間は素晴らしき晴天。
気持ちの良いツアーでした。
今回は、サロンメンバーの一人が出版することが決まっていたので、そのお祝いをしました。
気になる本の内容は?これは、メルマガ後半の「雑談」にて改めてご紹介します。
毎年恒例のツアーでしたが、笑いすぎてお腹が痛かった。
朝方まで大声で騒いだの、何年ぶりだろう(いや、半年ぶりくらいだった)。
非常に盛り沢山な内容で、今年も非常に楽しかったです。
もう、「来年はどこいく?」
そんな話題も出ていました。
家族のように付き合える方々との出会い。
改めて感謝したツアーでした。
・宮城県@藤崎百貨店での催事
 
1週間にわたる催事を行いました。二年ぶりの開催。
ロダン、佐藤忠良、舟越保武、名和晃平、空山基など、近代から現代までの立体アートの変遷を辿れるような逸品を紹介しました。
おかげさまで、評判は上々でした。
そして、ロダン片手に、忠良さんの傑作を展示し、そして、現代アーティストたちの流れを見せる。
長年、自分が「こうしたい!」と望んでいた形での展示でした。
これで藤崎での展示については、ひと区切り。
また、サロンの方々も続々と駆けつけてくれ、宮城でも大宴会(笑)。
全国を自由に移動し、楽しめる。これも、非常に幸せなこと。
また良き思い出の1ページが刻まれました。
ご覧いただいた方々も誠にありがとうございました。
・札幌への年内ラスト訪問
宮城からその足で、札幌へ。
動く彫刻の第一人者・飯田善國先生の作品のオーバーホールのメンテナンスが完了しました。
風で動く彫刻は、ステンレス製。
非常に重く、扱いが難しいのですが、メンテを経て作品はピカピカに。
表面的にはその美観を取り戻し、また、作品の内側も綺麗に整えられたため、再びせっせと風と共に、悠々と、くるくると、動き始めました。
現在は、冬季休園中なので、また春に、皆さんにその姿を見せてくれることと思います。
11月の北海道は、極寒でした。。。
マフラーとダウンがないと外で立っていられない。
そんな冬の風を目の当たりにして、
2024年も大詰めだなと感じています。
2024年最後の月「師走」。
やり残したことは一つもない、
そう言い切れるくらい「走ろう」と思う11月末です。
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2. アート・ニュース
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気になったアートに関わるニュースについて私見をご紹介します。
今月はこの2本です。
【1】188億円で落札! 日本でも展示されたマグリットの傑作がシュルレアリスム作品の最高額を更新

ニューヨークのクリスティーズで11月19日に行われたイブニング・セールで、ルネ・マグリット(1898-1967)の代表シリーズ「光の帝国」の1点が1億2120万ドル(約188億円)で落札。シュルレアリスム作品の最高額を更新した。

インテリアデザイナーでアートコレクターのミカ・エルテュンが保有していた作品だそうで、昨年亡くなったため、オークションに出品されたそう。
ルネ・マグリット(1898-1967)は、ベルギー出身のシュルレアリスムを代表する画家です。彼の作品は、日常的な物体を非日常的な状況や視覚的な逆説で描き、「これはパイプではない」と書かれた《イメージの裏切り》が特に有名です。
現実と幻想、言葉とイメージの関係を問い直す挑発的なテーマが特徴で、観る者の思考を揺さぶります。洗練された写実的な描写と、独特のユーモアや哲学的な深みを併せ持つ作品は、現在も多くのアーティストに影響を与えています。
このマグリットの最高傑作とも言われている《光の帝国》の逸品。
188億円・・・。これで、マグリットはさらにレピュテーションが高まり、シュルレアリスム最高の画家として君臨し続けることになるでしょう。
【2】ベルリンが200億円超の文化予算削減を発表。「芸術インフラが崩壊する」と関係者らは猛抗議

 

ベルリンが緊縮財政の一環として文化予算を約207億円削減すると発表した。芸術関係者らは、市の全体予算のわずか2.5%にあたる文化予算をさらに削減することは不当であり、一部の文化施設は閉鎖や大量解雇に追い込まれる可能性があると抗議している。

 

ベルリンといえば、親日として有名であり、また、アートも非常に盛んです。現代アーティストの塩田千春さんが活動の拠点としている場所でもあり、たくさんのアーティストが活動しています。

ベルリンには、約170の美術館・博物館と400以上のギャラリーがあるそうです。すごいですね。

しかし、これらの施設が、予算削減により閉鎖を余儀なくされる可能性が出てきているとのこと。

ベルリン市政の一環としての「緊縮財政政策」であり、文化面の予算が真っ先に削られていくからのようです。

 

「もっとも先に予算が削られるのが、文化関係」

これは私の父が口癖のように言っていた言葉です。

 

なぜ、そうなってしまうのか?

一言で言えば、「無くても困らないから」でしょうか。

確かに、短期的な観点で言えば、市民の命や生活を優先することが最も優先されて然るべきでしょうからね。。。

 

ということは、これから不況がやってくることを、少なくとも、ベルリン、ドイツあたりは見越している(もしくはすでにそうなっている)から、このような措置に至ったのでしょう。

 

一方で、削減前の文化関連の予算規模は全体の2.5%程度とのこと。

本当に予算を削減することが正しいのか?

この答えは、長期的な視点で検証する必要があります。

すなわち、ベルリンの文化芸術が、数年後、数十年後、衰退し話題にも上がらなくなった時に、ようやく、「あれは間違いだった」となるから。

 

しかし、いつも人間というものは、短期的で、現世利益的。

経済が主。政治や文化は従。DIC川村記念美術館の閉館のニュースもそうでしたね。

 

ベルリンという文化面で優れた場所でも、このような決断をせざるを得ない状況ならば、日本は言わずもがな。

 

そう感じてしまう記事でした。

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3. 今月のパブリックアート
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月に一度、気になった、もしくは出会ってしまったパブリックアートを紹介していきます。
今月は、新宮晋の《雲の牧場》@札幌芸術の森野外美術館(冬季休園中)です。
 
ちょうど、私が芸森に伺った際、今年初の積雪をしていました。
現在、芸森は冬季の休園中なので、通常はこのような姿は見ることができません。
いつもは緑の草木に囲まれた風景が素晴らしいのですが、
この白銀の世界と青空をバックにした作品たちは、
とても美しく、思わず写真を撮影してしまいました。
2017年に弊社で手がけた「新宮晋の宇宙船」展。
懐かしいな。。。と思いながら、兵庫の先生のアトリエに月に1回通っていたことを思い出しました。
あの頃の県政は、文化芸術には割と理解があったのだな、と。
無駄とはなんなのだろうか?と、このゆらゆら動く彫刻を見て、思いを馳せていました。
雪の北海道の美しさとアートの融合に感動したひとときでした。
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4. 余談
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さて、冒頭の続き「出版」についてですが・・・
11月26日に、ヤマハミュージックエンターテイメントより、
が出版されました。
 
 
 
なんと、3冊同時発売!
拙著『論理的美術鑑賞』(翔泳社)の姉妹本とも言える本になっています。
著者は、サロンメンバーでもあり、幼少から音楽に親しんできた佐久間佳織さん。
そして、SDアートの関連会社であるアルク出版企画が手がけた4つ目の本になります。
「いつか論理的○○鑑賞として、シリーズで出たら面白いのになー」
なんて、妄想のように考えていたことが実現しました。
しかも、ヤマハさんから。
私も長年仕事で関わっていた企業さんなので、非常に嬉しいです。
早速読みましたが、非常に面白い!
クラシック音楽というと敷居が高く、また、難しいイメージがあるかもしれません。
しかし、美術同様、背景や作家について知っていくこと、そして、それらの背景情報をもとにして音楽を味わうことができると、音楽の聞こえ方が全く変わっていきます。
私の場合、鑑賞法を使ってインプットしてから音楽を鑑賞すると、その時代のイメージ映像が頭の中に浮かび、音楽を聴きながらも、映画を再生しているような感覚を味わうことができました。
こういうと、
「音楽や美術は、感性だけで味わえばいいんだよ」
という「感性論」を唱える人がいます。
こういう「自分の感性に自信がある人」は、そのように味わってくださればと思います。この本は不要です。
一方で、
「なかなか難しいけど、わかるようになったら面白いのにな!」
「もっと深く音楽について知りたい!」
そう思っている方は、ぜひ、読んでいただきたいです。
今回の書籍を通して、様々な情報を多層的に取り入れる。
すると、音楽の味わい方自体が深くなり、もっと音を愛し楽しめるようになる。
本書にはそのような役割があると感じています。
この「論理的音楽鑑賞」については、今後、著者の佐久間さんを招き、セミナーを開催する予定です。
今回は、記念セミナーということで、会員制アートサロン「ロジカルアート」内で、12月21日13時から開催予定です。
サロンメンバーの方々はぜひ、奮ってご参加ください。
取り上げる音楽家は、あの「ベートーヴェン」です。
お楽しみに!
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編集後記
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11月がいろいろなイベント目白押しのピークだったので、
少し落ち着くかなと思ったのですが、
まだまだ色々と動き回っています。
その一つが、文化庁の案件。
来週から本格始動します。
まさかSDアートが本件に関わるとは思っていなかった。
そんな仕事です。皆さんに見ていただきたいものなので、
また改めてご紹介します。
そして、年末はどっぷり新規事業の準備と、論理的音楽鑑賞、論理的美術鑑賞のセミナー準備。
「論理的美術鑑賞」については、音楽鑑賞の出版記念として実践セミナーを積極的に開催していきます。
ぜひ、熟練の講師たちのセミナーを体験していただけたら幸いです。
以下、ご興味ある方は画像もしくはURLをクリックしてご覧ください。
 
*明日のAkkoによるターナーのセミナーは、本日29日22時で締め切りになりますので、ご注意ください。
ということで、 皆さんも良い日々になりますように。
良い12月を!
堀越 啓
*次回の私の月一の近況メルマガは、12月27日(金)の予定です
 

 




五感で感じる展覧会@仙台・藤崎
2024年12月号:鬼頭健吾さん展覧会レセプションなど(代表・堀越の月1回のメルマガより)