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「美術は感性で見るべきもの」という大きな誤解
美術って感性で見るべきものでしょ?
感性がないから、美術は見れない
私は感性がないから、美術は関係ないもの
こういったことを感じられている方が非常に多いのですが、
これは非常に大きな誤解です。
どういうこと?
「美術は、感性がなくても、楽しむことができるもの」
「むしろ、初心者は、論理的に見ていくことによって、美術をもっと楽しめるようになる!」
これこそが真実です。
「でも、論理的に美術を鑑賞するって、どういうこと?」
これをまとめたのが、拙著『論理的美術鑑賞』です。
このブログでは、本書の中で紹介している「5つの美術の見方」について、ご紹介します。
論理的に美術を鑑賞するってどういうこと?
まず、美術を鑑賞するには、感性「だけ」があれば鑑賞できると思っている人がいますが、これは誤解です。
例えば、西洋絵画で有名なゴッホの「星月夜」を見た時に、あなたが感性だけで見ると、どんな感想を抱くでしょうか?
「これがあの星月夜か」
「とても星空が綺麗だな」
「この場所はどこだろう?」
「人が描かれているな」
「綺麗だなー」
「でも、こんな風景あり得るのかな」
「実物とは似ていないよな」
こんな感じでしょうか?これって、実は、非常に表面的な「感想」です。
しかし、一方で、何もこの絵について知らなければ、このくらいの感想に留まるのが当たり前です。
これは、鑑賞の五段階という理論の中でも説明されている、第一段階と第二段階にあたります。
(参考)美術鑑賞のレベルとは?~美術鑑賞の5つのステップ、そして人生が豊かになる7段階~
https://zeroart.jp/archives/4238
そして、この段階にとどまる人が全体の8割以上なのです。
「感性だけ」で見た場合、あなたは、本当に、美術を楽しめていますか?
おそらく、私から見れば、これは「NO」です。
ではどうすればよいでしょうか?
5つの美術鑑賞方法の効果とは?
そのためのステップが次の5つになります。
1、3P
2、鑑賞チェックシート
3、ストーリー分析
4、3K
5、A-PEST
この5つの見方を総称して、「立体的美術鑑賞法」と呼んでいます。
この5つの見方の詳細は、拙著に譲りますが、
これらを実行していくと、どんな風に見方が変化していくのか、簡単にご紹介します;
- 3P:美術を見る「意識」を変える
- 鑑賞チェックシート:美術を見る「目」を変える
- ストーリー分析:アーティストの人生と作品が「結びつく」
- 3K:美術「業界の全体像」が捉えられる
- A-PEST:当時の時代背景や時代の「空気」がわかるようになる
これらを通じて、あなたの美術作品を見る目が磨かれ、今まで見えなかったものが見えるようになります。
その結果、美術作品がイキイキと輝いて見えるようになります。
このような見方を重ねていった結果、自然と身につき始めるのが「感性」の正体です。
感性は、「なんとなく良い」「なんとなく悪い」と感じるチカラのことです。
これは、瞬時に自分の中から湧き上がってくる感覚です。
そして、この感覚は、わたしたちがこれまで生きてきた経験や環境等によって蓄積されてきた「自分データベース」が元になって感じられるものです。
つまり、感性とは、「これまでの自分データベース」が直感的に判断する「良し悪し」です。
そして、この感性は、論理を重ねることによって磨かれ、高まり、変化していきます。
感性を磨くには、論理を高めていくこと。
これなら誰でもできますね。
ということで、よければぜひ、この5つの美術の見方について、知り、実践してみてください。
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