私たちSDアートの仕事はいわゆる「アートマネジメント」の仕事内容そのものを体現している会社です。

と言うことで、今回は問い合わせも多い「アートマネジメントの仕事内容」についてご紹介します。

 

 

Contents

アートマネジメントとは?

 

結論から言えば、アートマネジメントとは、

「アートに関連する活動を行う際に生じてくる業務やそのプロセスを、管理したり、遂行したりといったことを総称した用語」

です。

 

ただ、明確な定義はなく、例えば、IESA(パリ芸術高等学院)のwebサイトでは、

「アートマネジメントとは、ビジネスを管理するテクニックやプロセスをアートの世界に応用すること」とし、「アートに関連する機関の日々の業務オペレーションを含む」としています。

https://www.iesa.edu/paris/news-events/art-management-definition

 

また、文化庁における過去の議論を見たときに、アートマネジメントについて以下の通り言及しています;

・芸術家と行政や社会とをつなぐ役割を果たすアートマネジメント

・アートマネジメントの一番大事な部分として,アーティストの活動を育て,環境を整えていくこと

 

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/seisaku/05/05/sanko.html

 

特に日本では、アートマネジメントの定義が曖昧なため、何をすることがアートマネジメントにあたるのか、と言うそもそも論が定まっていないように思います。

 

こういった説明等を踏まえた上で、アートマネジメントと言う職業として捉えた場合には、

「アートに関する仕事を主として生計を立てている人で、アーティストではない人の職業」

としてくくるのが、個人的には良いのではないかと思います。

 

 

アートマネジメントの仕事内容

では、具体的にはどんな仕事があるのでしょうか?

思いつく限り挙げてみると・・・

 

・ギャラリーや美術館の経営、運営。それに関連する全ての仕事

・展覧会やアートイベント、芸術祭等の企画や運営

・アートプロジェクトマネジメント

・作品の展示計画、輸送手配、業者調整

・ブランディングやプロモーション、PR、メディア対応

・資金調達、スポンサー探し

・交渉や契約関連業務

 

などなどです。

 

例えば、私自身の経験から、展覧会企画の仕事を例にすれば、以下のようなタスクを書き出すことができます;

・作品借用場所との交渉、企画書の作成

・展覧会を開催したいと思う美術館へのアプローチ/アプローチ及び条件の確認

・スケジュールの決定及び開催までのグランドスケジュールの設定

・予算の策定、全体の総予算の確認

・人材の配置の決定

・進行スケジュールの管理

・カタログデザインの方向性の策定。デザイナー選定の準備

・展覧会の輸送業者の決定

・・・・

・・・・

などなど、まだまだ続きますが、この辺で。

 

こんな感じで、「現実的な」企画の進め方が必要になってきます。

これは、仕事をしている方のほとんどが「企画の進め方」としてやっていることかと思います。

そして、それは、アート分野も例外ではありません。

ですので、前掲したIESAのHPでも、「ビジネスの技術ややり方をアートに応用したものである」としてアートマネジメントを定義しています。

 

こういった業務を全てマネジメントすることが、アートマネジメントの仕事内容であり、

少し抽象化していえば、

「あるアートに関する活動について、ヒト、モノ、カネ、情報、時間といったリソースを配分しながら、目的や目標を達成していくためのマネジメント」とも言えるでしょう。

 

 

なぜアートマネジメントが必要か?

 

これはアーティストマネジメントの3つの仕事と言う記事でも書きましたが、

本来は、アーティストはアートの制作に集中すべきです。

 

つまり、制作以外の仕事の負担を、極力減らしてあげる人が必要になります。

制作以外の仕事とは、前傾した、事務作業やプロモーション、お金の管理や交渉等といった仕事です。

これらを行うのが「アートマネジメントの仕事」です。

 

言い換えれば、アーティストは本来、制作以外の仕事については、極力行うべきではありません。

つまり、アートマネジメントのプロが行うべきものです。

こういった「分業」は、ビジネスの世界では当たり前のように行われています。

しかし、日本のアートの世界では、まだまだ不足しています。それも、やはり、アートの世界は通常のビジネスの世界の「論理」が及ばない「特殊な業界」として認識されているからだと感じます。

例えばアーティストは、制作に行き詰まった場合、一人でしっかりと悩んだ上で、自ら答えを発見すべきと思い込んでいる人が多いように思います。

しかし、こういった状況を打開するために、コーチングやコンサルティング等を活用することも選択肢としてあるべきでしょう。

アーティストは非常に悩み多き存在です。こういった創造者たちがもっとイキイキと活動できるように、専門家のサポートを受けやすい環境や制度等を整備することが必要と感じます。

 

そのような役割を担うのがアートマネジメントの仕事の一つになります。

 

SDアートでは、このようにまだ日本では馴染みがなく、定義が明確でないアートマネジメントの仕事をサービスとして提供しています。

これらを通じて、アートを楽しむことができる場所の創出を目指しています。

アーティストが伸び伸びと作品を制作し、活躍し、結果的に、多くの人々の精神的に豊かな状態をつくっていけたらと考えています。

 

コンサルティングやマネジメントのメニューについては以下をご覧ください

 

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